という方に、今回は”お茶ならではの”お湯の温度の測り方についてまとめてみました。
急須に注ぐお湯の温度は、特に”茶葉の甘さ”を引き出すために、大切になるポイントです。
今回まとめた測り方は、下記の通り。
検討してみた測り方
- 温度計を使って測る
- 湯飲みを使って調整する
この記事では、この二つの測り方に関して、次のようなことをまとめてみました。
この記事でまとめた内容
- 温度計・湯飲みのメリットとデメリット
- 湯飲みを使用した温度調節の基本
- 湯飲みで何分冷ませば良いのか?(緑茶ごとに紹介)
温度計と湯飲み。どっちでお湯の温度を測れば良いか?
まずは、温度計と湯飲みのメリット・デメリットを紹介します。
その内容から「どちらがお茶の温度を測るのに合っているか?」をまとめました。
一言で言うと。
- 温度計⇒正確性に優れているが、手間がかかる(&風情を感じない)
- 湯飲み⇒簡単にできるが、温度が何℃かわからないので工夫が必要
【温度計】確実に測定できる。ただ手間がかかる&風情がない
温度計を使って、温度を調節するメリットは「確実に温度がわかること」です。
写真でも紹介している機器のように、デジタルで正確な値を読み取ることができます。
こういった機器を使ってしまえば、確実に自分が合わせたい温度に調節することができるはずです。
ただ、温度計を使用する際には2つのデメリットがあります。
- 面倒くさい
- 風情がない
やはり、お湯の温度を測るために、いちいちデジタル温度計を使用するのは面倒くさいです。
動画でも紹介しますが、お湯の温度が下がってくるのは最低でも1分以上はかかります。
また、やはり急須からお茶を飲む以上は日本人ならではの風情を大事にしたいものです。
特に、お客様にお出しするとなると、目の前でお湯の温度にデジタル温度計などを使用してしまうと、清潔感にもかけると思います。
ということで、個人的には湯飲みを使った温度調節をおすすめしています。
【湯飲み】冷ますだけなので簡単。ただ正確な温度がわからない。
湯飲みを使って、温度を調節するメリットは「手間がかからないこと」です。
基本的な考え方としては、「沸騰したお湯を、湯飲みに移すことで、お湯を冷ます」という方法です。
実際に調整しようとすると、こういった疑問が出てくると思いますが、一般的にはこのような考え方が定着しています。
湯飲みで温度を下げる考え方
沸騰したお湯を「湯飲み」に移すと、温度は8℃~10℃下がる
この法則を覚えておけば、だいたいの温度調節ができます。
【まとめ】湯飲みと温度計のメリット・デメリット
紹介してきた内容を表でまとめると、こういった形になります。
種類 | メリット | デメリット |
温度計 | 正確に温度が 測定できる |
手間がかかる |
お客さんの前ではできない | ||
湯飲み | 手間がかからない | 正確な温度がわからない |
湯飲みが温まっている |
【実験してみた】湯飲みで何分冷ませばいい?
湯飲みを使って、お湯を冷ます場合は「8℃~10℃」を目安に調整を行うと紹介しました。
ただ、実際にお茶を入れようとすると、下記のような疑問がありました。
検討してみた測り方
- お湯の量によって、温度の下がり方が変わらないか
(緑茶の種類ごとに、お湯の量が変わるため) - 湯飲みの大きさによって、温度の下がり方が変わらないか
湯飲みでの温度調節を極めるためにも「この湯量なら、〇分待てばよい」という一覧表を作成することにしました。
【前提として】緑茶ごとに”適切なお湯の量と温度”がある
緑茶には、その種類ごとに「適切なお湯の量と温度」が設定されています。
その緑茶の味を引き出すために必要な条件なので、必ず守るようにしましょう。
それぞれのお茶の、目安がこちら。
種類 | お湯の量 | 温度 | 湯飲みの容量 |
玉露 | 40ml | 50℃~60℃ | 80ml |
上級煎茶 | 80ml | 70℃ | |
煎茶 | 80ml | 80℃ | 100ml |
玄米茶 | 100ml~ | 90℃ | 130ml |
ほうじ茶 | |||
番茶 |
【これで解決!】緑茶ごとの温度調節待ち時間一覧
湯飲みの湯量・お湯の量・温度を、緑茶ごとに設定して、実際に何分で温度が下がるのかを確認しました。
その結果が、下表になります。(ちなみに室温は20℃程度です。)
調整するならこんな感じで!
湯飲みの量 | 80ml | 100ml | 130ml |
湯量 | 40ml | 80ml | 100ml |
50℃ | 11分 | - | - |
60℃ | 6分 | - | - |
70℃ | - | 5.5分 | - |
80℃ | - | 3分 | 2.5分 |
90℃ | - | - | 20秒 |
実際の動画がこちら。
環境や、使う湯飲みでも多少変わってくると思いますが、80℃程度までであれば、数十秒~3分程度冷ませば大丈夫でした。
ただ、70℃~50℃になると5分以上もかかるので、かなりの間待つ時間が出てきてしまいます。
動画でもわかりますが、湯飲みに入った後は、沸騰したお湯が90℃程度になっています。(一般的論は正しかった!)
湯飲みをもうひとつ用意して、さらにお湯を移しかえると、さらに温度が10℃程度下がるので、冷ます時間は早くなると思います^^
「お湯の温度の測り方」まとめ
お茶の準備として、お湯の温度の測り方をまとめてきました。
内容を箇条書きでまとめると、こんな感じになります。
一言で言うと。
- (お茶を入れる際、お湯の温度の測り方には「温度計」「湯飲み」がある
- 温度計は正確な温度が測れるが、手間がかかる&風情がない
- 湯飲みは温度が正確ではないが、簡単にできる&風情がある
(しかも湯飲みが温まっている) - 湯飲みにお湯を移すと「8℃~10℃」下がることを参考にする
- さらにこだわる場合は、今回紹介した表を参考にしていただければと
(湯飲みの容量・お湯の量・温度の3つで実験した結果です)
以上、お茶の温度の測り方に関する紹介でした。
それでは、今日も素敵なおちゃらいふを^^