緑茶のカフェイン量をご存知でしょうか?
カフェインは苦みに関わる成分であると同時に、覚醒作用・利尿作用・集中力を高めるなどの効果が期待できます。
しかし飲みすぎによる副作用も何点か報告されていることから・・
という疑問をお持ちの方もおられるのではないかと。
そこで、この記事では以下の内容についてまとめてみました。
- 茶葉で淹れた緑茶のカフェイン量
- 健康な成人はどれだけ緑茶を飲んでいいのか?
- 寝る前はどれだけの緑茶を飲んでいいのか?
- 妊娠中や授乳中の方はどれだけの緑茶を飲んでいいのか?
- 子供はどれだけの緑茶を飲んでいいのか?
興味のある内容があれば参考にしてみて下さい^^
緑茶のカフェイン含有量はどのくらい?
緑茶(茶葉)のカフェイン量を日本食品標準成分表からまとめた結果(※)がこちら。
種類 | カフェイン [mg/100ml] |
煎茶 | 17.2 |
玉露 | 96 |
玉緑茶 | 8.6 |
抹茶 | 64 |
番茶 | 8.7 |
ほうじ茶 | 17 |
玄米茶 | 8.7 |
※条件については記事下部に記載
若い芽を摘んでつくられる抹茶や玉露は、カフェインの含有量が高くなる傾向にあります。
逆に、焙煎段階で成分が飛んでしまう「番茶」「ほうじ茶」などはカフェインが少ない傾向になっていますね。
【検討】健康な成人・寝る前・妊娠中・子供が緑茶を飲める量は?
調べた緑茶のカフェイン量をもとに、「実際にどれだけの量を飲んで良いのか?」を検討してみました。
検討対象がこちら
- 健康な成人
- 寝る前
- 妊娠中・授乳中の方
- 子供
健康な成人はどれだけ飲める?
健康な成人のカフェイン摂取量/日に関しては、食品安全の基本とカフェインの安全性についての中で基準値が設けられています。
<健康な成人>
• 習慣的な摂取は、400mg/日までであれば健康影響への懸念なし
確認すると、健康な成人のカフェイン摂取量は400mgが上限とのこと。
先ほどの緑茶カフェイン値から計算(※)すると、飲んでもいい量は下記のようになりました。
種類 | 1日の上限摂取量 [杯] |
煎茶 | 23 |
玉露 | 4 |
玉緑茶 | 46 |
抹茶 | 6 |
番茶 | 46 |
ほうじ茶 | 23 |
玄米茶 | 46 |
ペットボトル[10mg] | 40 |
ペットボトル[20mg] | 20 |
※条件については記事下部に記載
カフェインを多く含む『抹茶』『玉露』以外は、そこまで注意する必要はなさそうです。
ただ、規定の範囲内でも、急激な摂取は体に悪影響を及ぼす可能性もあるので注意しましょう。
1日の中でバランスよく摂取することを心がけることが大切です。
寝る前にはどれだけ飲める?飲みすぎると眠れない可能性も
寝る前に100mg以上のカフェインで眠れない可能性あり
カフェインには覚醒作用があります。
この覚醒作用は、しばしば眠気覚ましとして使用されるケースが多いかと。
しかし逆に・・・
と悩んでおられる方も多いようです。
冒頭で紹介した資料の中には、睡眠前の摂取量の基準も設けられています。
<健康な成人>
・睡眠前の単回摂取が100mg/回であれば、睡眠時間やパターンに影響がある可能性
確認すると、睡眠前はカフェインを100mg以下に抑えないと睡眠に悪影響が出る可能性があるとのこと。
寝る前に摂って良い量を確認しよう
100mgを基準値として、飲んでも良い量を計算すると下表(※)になります。
種類 | 1日の上限摂取量 [杯] |
煎茶 | 5 |
玉露 | 1 |
玉緑茶 | 11 |
抹茶 | 1 |
番茶 | 11 |
ほうじ茶 | 5 |
玄米茶 | 11 |
ペットボトル[10mg] | 10 |
ペットボトル[20mg] | 5 |
※条件については記事下部に記載
カフェイン含有量が多い玉露は、寝る前に飲むと、ほぼ100mgを満たすため、飲むのを控えた方が良いかと思います。
また、ペットボトル緑茶でも”濃いめ”シリーズなどは20mg/100mlなので、ペットボトル1本分(500ml)ですぐに100mgを満たします。
カフェインを多く含まない緑茶を、ほどほどに飲む程度がよろしいのではないかと思います。
妊娠中や授乳中にはどれだけ飲める?
妊娠中や授乳中の方は200mg/日が上限
妊娠中や授乳中の方に関しては、普段よりもカフェイン摂取に敏感になると思います。
こういった方に関しても、習慣的な摂取量に対する上限値が設定されています。
<妊婦及び授乳中の女性>
・ 習慣的な摂取は、200mg/日までであれば胎児または乳児に健康影響への懸念なし
資料によると、一日200mgまでであれば、胎児または乳児への健康影響の懸念がないとのこと。
健康な成人のちょうど半分にあたる数字ですね。
睡眠前の計算結果と同様に、種類ごとに飲んでもいい量を計算した結果(※)がこちら。
種類 | 1日の上限摂取量 [杯] |
煎茶 | 11 |
玉露 | 2 |
玉緑茶 | 23 |
抹茶 | 3 |
番茶 | 23 |
ほうじ茶 | 11 |
玄米茶 | 23 |
ペットボトル[10mg] | 20 |
ペットボトル[20mg] | 10 |
※条件については記事下部に記載
薄めに出した煎茶や、カフェインの少ない番茶や玄米茶を飲むのが安全かと。
もしくはノンカフェインの緑茶に切り替えるのもありだと思います。
また、カフェインは食べ物にも含まれているので、なるべくカフェイン摂取を控える意識も大切だと思います。
子供はどれだけ飲める?危険性もあるのでしっかりコントロールを。
子供はカフェインをどれだけ摂っていいのか?
体が成長している段階のため、健康な成人と同様な考え方はできないようです。
子供のカフェイン摂取量に関する基準値がこちら。
<小児及び青年>
• 成人の単回摂取量(3mg/㎏・bw)を、単回摂取量及び習慣的 摂取量に適用可能
確認すると、子供のカフェイン摂取量は体重で制限されるとのこと。
『3mg/kg・bw』を基準に体重換算した計算結果を下表にまとめました。
体重 | カフェイン量 |
20kg | 60mg |
25kg | 75mg |
30kg | 90mg |
35kg | 105mg |
40kg | 120mg |
45kg | 135mg |
50kg | 150mg |
55kg | 165mg |
60kg | 180mg |
健康な成人と比較してみると、かなり摂取量に制限がかかっているのがわかります。
子供になると、カフェイン量の判断はつかないため、一気に飲んでしまう危険性もあると思います。
緑茶も種類によっては、カフェインを一気に摂取することになってしまうので、しっかりコントロールしてあげることが大切かと思います。
「淹れ方の工夫」で茶葉のカフェインを減らす
茶葉で緑茶を飲む場合は、淹れ方を工夫すると、カフェイン量を減らせます。
ここでは、カフェインを少なく抽出する方法を紹介します。
カフェインをなるべく抽出しない淹れ方
茶葉からのカフェイン抽出量を抑えたい場合は、以下の3つのポイントに注意しましょう。
カフェインを抑える淹れ方
- 推奨温度より”低い温度”で淹れる
- 推奨時間より”短い時間”で淹れる
- 茶葉を推奨量より”少ない量”で淹れる
緑茶のパッケージには、それぞれ推奨の淹れ方が記載されていることがほとんどです。
カフェインは高温のお湯に溶けやすいため、”推奨温度より高い温度”で淹れると多く抽出してしまいます。
また、急須にお湯を注いだ後、”推奨時間より長い時間”茶葉を蒸らすとそれだけ多くカフェインを抽出します。
もちろん、茶葉の量が多くなると、それだけ中に含まれるカフェインも多く溶けだすので、含有量は多くなってしまいます。
ただし、他の成分も少なくなるため味には注意
紹介した淹れ方を行うと、カフェイン自体は少なくります。
ですが、「旨み」や「甘み」そして「苦み」成分も少なるため、味も変化するということを覚えておいてください。
以上、緑茶のカフェインに関する紹介内容でした。
それでは、今日も素敵なおちゃらいふを^^
緑茶の成分が持つ、素敵な期待効能はコチラ
茶葉/内容量/抽出時間
・玉露:6g/60ml/2.5分
・煎茶、玉緑茶:2g/100ml/1分
・番茶、ほうじ茶、玄米茶:2g/100ml/0.5分
・ペットボトル:すべて100mlで表示