と言った方へ。
緑茶の魅力を引き出すためには、これらのポイントを意識することは非常に大切です。
温度 | 抽出時間 | 備考 | |
煎茶 | 80℃~90℃ | 1分~1分半 | 茶葉2g/80cc |
深蒸し煎茶 | 70℃~80℃ | 30秒~40秒 | 茶葉2g/80cc |
かぶせ茶 | 60℃~70℃ | 1分~1分半 | 茶葉2g/湯量60cc |
玉露 | 40℃~60℃ | 2分~2分半 | 茶葉4g/湯量40cc |
番茶 | 95℃ | 30秒 | 茶葉3g/130cc |
ほうじ茶 | 95℃ | 30秒 | 茶葉3g/130cc |
玄米茶 | 95℃ | 30秒 | 茶葉3g/130cc |
この記事では、なぜお茶を淹れる際に温度や抽出時間を意識する必要があるのか?と言ったことを煎茶や玉露を例にしながら紹介します。
いつでも気軽に美味しいお茶をいれるためにも、抽出時間や温度の正しい知識を知っておきましょう^^
なぜ温度と抽出時間が大切なのか
温度と抽出時間の目安について紹介しましたが、ここでは「なぜ、それらが重要か」ということを解説します。
一言で言うと。
- 温度と抽出時間で「抽出される成分」が変わる
- 成分が変わると味が変わる
抽出液の成分=味が変わるから
温度・抽出時間が大切な理由は、これらを変えると、茶葉から溶け出す成分が変わってしまうため。
そして成分が変わると、味が変わります。
味に大きく関わっている成分は、下記の3つ。
味に関わる成分
- カテキン=渋み
- カフェイン=苦味
- テアニン=甘み・旨み
これらの成分は、それぞれ溶け出す温度やタイミングが異なります。(下図参照)
図を見るとわかりますが、カテキンやカフェインは高温に溶けやすく、テアニンは低温でも溶けるようになっています。
また、抽出時間が長い方が、溶ける量も多くなるため、抽出時間を長くするとそれだけ多くの成分が溶け出します。
煎茶や玉露を使った例
温度・抽出時間・成分の話をすると・・
という反応をされることが多いので(汗)具体的な例をもとに説明してみます。
【例】煎茶を抽出する場合
煎茶を「80℃/1分」で抽出した場合のイメージを、図で表現してみました。
抽出した煎茶には、緑枠の範囲の成分が含まれることになります。
一方で、沸騰したばかりのお湯(95℃)を使って、2分抽出するとこのようなイメージになります。
同じく緑枠の部分が、抽出液の成分になりますが、カフェインやカテキンが多いため「苦み・渋み」が強いお茶になってしまいます。
また、抽出時間も長いため、成分が多めに出てしまい「苦み・渋みが濃く」出てしまいます。
【例】玉露を抽出する場合
玉露を「50℃/2分」で抽出した場合のイメージを、図で表現してみました。
図の通り、ほとんどの成分がテアニンを含んだ緑茶になります。
そんな玉露を「熱々のお湯」で淹れてしまうと、煎茶で紹介したようにカフェインやカテキンが多くなり、渋み・苦みが増えます。
玉露はカフェインを多く含むため、苦みがかなり強いお茶となってしまうので注意しましょう。
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お茶の準備で大切なこと!お湯の温度の測り方をまとめてみた!
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番茶やほうじ茶は気にする必要なし
という疑問を持たれた方もおられるかと。
番茶やほうじ茶は、煎茶や玉露などのように、茶葉に成分を多く含みません。
成分が少ない分、芳ばしい香りを楽しむことができることから「高温で短く入れる」という設定になっています。
ほうじ茶や番茶は、「熱めのお湯でサッと」入れることを意識しましょう^^
パッケージに記載があればそれを優先
目安を参考にすると、美味しい風味を楽しめると思います。
ただ、茶葉のパッケージに「入れ方」の記載がある場合は、そちらを優先して下さい。
おおよそは表の通りになっていると思いますが、茶葉によっては、独自の入れ方が記載されていることもあるため、確認をしておきましょう。
【まとめ】お茶の温度と抽出時間
お湯の温度と抽出時間に関してまとめてきました。
ポイントを箇条書きでまとめたので、参考にしてみて下さい。
- 条件は緑茶の種類によって変わる
- お湯の温度と抽出時間で「緑茶の味が変わる」ので大切
- 変わる味成分は「カテキン・カフェイン・テアニン」
- カテキン・カフェインは高温で溶けだす
- テアニンは低温でも溶け出す
- これらの成分量を温度と抽出時間でコントロールする
- 煎茶や玉露を高温で入れると苦みが出るため美味しくならない
- 番茶や玄米茶などは成分が少ないため高温で入れてもそれほど成分が変化しない
と、いうことです。
以上、お湯の温度と抽出時間のまとめでした。
緑茶を美味しく入れたいあなた、ぜひ自分の好みの調整で、味を楽しんでください^^